「朝9時に『ローリング・ストーンの○○です』と、ある女性が電話をかけてきました」

ラリー・ブサッカは、ゲッティイメージズのチーフエンターテインメントフォトグラファーとして、30年以上に渡ってエンターテインメントイベントや俳優、歌手などのセレブリティを撮影してきた。アカデミー賞のレッドカーペットやサンダンス国際映画祭の撮影から、ミハエル・ゴルバチョフ、ロナルド・レーガンなどの各国首脳、ビヨンセやテイラー・スウィフトなど被写体は様々だ。

またラリーは、ゲッティイメージズが2007年に買収したWireimage, Filmmagic、Contour Imagesの親会社でもあるMedia Vastの設立メンバーでもある。今回、ラリーに写真家としてのキャリアについてインタビューを行った。

 

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Lena Dunham at the 2015 Sundance Film Festival. Larry Busacca/Getty Images, 462155252

Q&A

-エンターテインメント写真における挑戦とは何でしょうか?

すべては、被写体との距離の取り方です。つまり、どのように俳優や歌手に近づいていくかです。

-具体的にどのような方法をとっていますか?

お互いに信頼関係を築いていきます。多くのセレブリティが私のことを知り、信頼してくれるように長期間に渡って信頼関係を構築していきます。今では彼らは、私の写真の撮り方を理解しており、スムーズに進行できるように気を配ってくれます。信頼関係があればこそですね!

 

 

-写真家としてのキャリアはどのようにスタートしましたか?

父もフォトグラファーだったので、物心ついたころからいつも手元にカメラがありました。ただし両親は、「ちゃんとした仕事に就きなさい」といつも言っていました。

大学生の時、学生新聞用に写真を撮り始めました。コンサートをいくつか撮影した時はとても楽しかったです。その後1983年に、デイブ・エドモンズがニューヨークのローズランド・ボールルームでライブをしていたので、学生新聞用に撮影するために行きました。その最中、突然変わったヘアスタイルの男がステージに上がると、観客は熱狂し始めました。実はその時、彼がブライアン・セッツァーだとは知らなかったのです。

すると、翌朝9時に「ローリング・ストーンの〇〇です」と、ある女性が電話を掛けてきました。しかし私はまだ寝ぼけていたので、誰かがいたずらをしているのだと思って電話を切ってしまったのです。すると彼女はまた電話をかけてきて、「”雑誌”の『ローリング・ストーン』の〇〇です。電話を切らないでください」と、言いました(笑)。ローリング・ストーンは、デイブとブライアンが一緒に写った写真が欲しくて、会場のローズランド・ボールルームに私の連絡先を聞いたそうです。私はうれしくなり、電話を切るや否や暗室に駆け込み、赤ちゃんの誕生を待つお父さんみたいに写真ができるのを待ちました。その写真は、コラムとしてローリング・ストーンに掲載されました。私は今でも、その時頂いた100ドルの小切手を大事にオフィスに飾っています。

-上の映像を見ると、とても仕事を楽しんでいることが伝わってきます。写真家の仕事が好きな理由は何でしょうか?

ゲッティイメージズは、テクノロジーやクリエイティブを活かして、私が好きなことをすることを許してくれます。最近はテクノロジーが好きで、この10年間で写真にどのように効果をもたらしているかにとても関心があります。

また世界中の才能あるエンターテインメント写真家と、一緒に働けることも理由の一つです。写真の傾向はどうなっているか、それぞれの写真家の情熱の源は何か、10年前と比較してて写真家が考えていることを肌で感じることができます。

それから毎年、大型イベントで大スターを撮影し、セレブリティーやリーダーと信頼関係を築いています。彼らに自分の顔を覚えてもらい、素晴らしい写真にするために協力してもらうのは、とても嬉しいことです。

Larry Busacca
カメラを手に持つ幼いLarry Busacca。(写真提供:Larry Busacca)

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