クリエイティブ業界の入り口は、簡単ではありません。どんなに成功している写真家でも、何もないところからスタートしなければなりません。

ゲッティイメージズは、D&ADと協力して、「Next Photographer Award」賞を創設しました。目的は、新しい才能を発掘して作品を多くの人に広める機会を提供することです。

もちろん、受賞したからといって、キャリアが保証されているわけではありません。むしろ受賞は、キャリアをスタートさせる1つの過程と言えるかもしれません。今回、クリエイティブ業界で活躍する3人のアーティストに、キャリアの始まりやクリエイティブ業界に入るためのアドバイスを伺いました。

 

パトリス・デ・ヴィリエ(写真家)

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​パトリス・デ・ヴィリエは、独創的な手法を用いながら、食べ物の撮影を行なうフードフォトグラファーです。彼女の作品は、Selfridges(セルフリッジ)やHarrods(ハロッズ)などの高級百貨店、L’Oreal(ロレアル)、Heinz(ハインツ)、Rolex(ロレックス)、Land Rover(ランドローバー)などのブランドで採用されています。彼女の「Inglorious Fruit & Vegetable」キャンペーン​は、いつもは捨てられる規格外の果物や野菜を救うことを目的に行なわれ、世界中で80以上の賞を受賞しました。

「キャリア初期の頃、当時The Sunday Times Magazine(サンデー・タイムズ・マガジン)に勤めていたトニー・チャンバースに会い、ポートフォリオを見せる機会がありました。数週間後、彼から電話をもらい、フード写真のシリーズを毎週掲載しているので仕事をしないかと連絡を受けました。大手雑誌社からの撮影依頼に、とても興奮しました。そこで、どんな写真を希望しているかトニーに尋ねると、彼はこう言いました。“どんな方法で撮影してもかまわない。ただ退屈な写真にはしないでくれ”と。これは、私のような若い写真家にとって最高のアドバイスになりました。私を制限するのは、自らの想像力だけです。まだ駆け出しだったのに、商業写真の撮影でクリエイティブを発揮するチャンスを持て、嬉しかったです。自由を与えられ、自分のスタイルを確立することができ、結果として素晴らしい依頼を受けることに繋がりました」

 

トーマス・ブラウン(写真家)Thomas Brown headshot

 

​トーマス・ブラウンは、見る人に何かを考えさせる革新的な写真を撮影することで知られるカメラマンです。彼は、Nike(ナイキ)、Coca-Cola(コカ・コーラ)、Swarovski(スワロフスキー)、Cartier(カルティエ)などの著名なブランドと仕事をしています。

「“作品を作ることで、自分を見つけてもらえるようになる”という言葉は、最高のアドバイスだと思います。数年前、自分にとってとても大きな仕事になった、Cartier(カルティエ)のキャンペーンの撮影を行ないました。これほど大きなクライアントから、撮影依頼が来るとは思ってもみなかったです。この仕事が舞い込んできたのは、私が特定の1枚を制作したからではありません。全ての作品が積み重なってその瞬間に繋がったと思います。19歳の時に夢見たゴールを本当に達成できたんだと、実感しました。だってこれは、もはや夢でも空想でもなく、現実となったのですから」

ブラウンは、自分のビジョンに忠実で居続けることが大切だと言います。そして最後に次の言葉を残してくれました。

「自分自身に正直になり、誰かになろうとするのではなく、自分自身が自分になるのです」

 

アンディ・サウンダース(ゲッティイメージズ、クリエイティブコンテンツ・シニアバイスプレジデント)

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ゲッティイメージズのクリエイティブコンテンツで、シニアバイスプレジデントを務める、アンディ・サウンダース。彼が率いるグローバルチームは、フォトグラファーやビデオグラファーと協力し、広告、デザイン、エディトリアルで数々の賞を受賞しています。

「大学で写真を勉強した後、Tony Stone Imagesという当時有名だったフォトエージェンシーの暗室の仕事に就きました。写真家になることを目指していたので、キャリアを少し遠回りすることになるかなと思ったのですが、怪我の功名とでも言うのでしょうか。働き始めてまもなく、会社はゲッティイメージズに買収されました。結果として、クリエイティブの研究を活かしながら、新しいものに挑戦するという私の哲学は、ゲッティイメージズの見解と一致していたため、そのまま会社に残ることにしました。時と共に私の仕事内容も変化していきましたが、世界で起こっている事柄を考察してビジュアル化する方法を見つけ出すことはとても興味深いです」

サウンダースは、写真家として成功するために必要な要素を次のように話しています。

「人間関係が重要です。どんなにクリエイティブでも、一緒に仕事がしにくい人では色々な可能性も逃げていってしまいます。オープンでプラス思考で、自分を活かしながらクライアントの課題を解決できることが大切ですね」

D&ADでは現在、Next Photographer Awardのエントリー作品を募集中です。詳しくはこちら(英語)をご覧ください